介護におけるADLの考え方

介護の世界においてADLは日常生活動作と訳され、ADLが自立していない高齢者は身体介護などの介護サービスを受けることになります。寝たきり状態で常に介護が必要な場合はADLが自立していないとされ、24時間体制で手厚い介護サービスが受けられる特別養護老人ホームや、自立生活が困難で身体介護が必要は高齢者は介護型のケアハウスに入居したりします。このようにはっきりとADLが自立していないと判断できる場合は介護サービスの提供が適切に行われることになります。

しかし中には、ADLが自立しているが毎日問題なく動作できるわけではないという高齢者もいます。このような状態の高齢者がADLが自立しているという判断から介護サービスを受けることができなくなってしまうと、健康的で充実した生活が送れなくなってしまう可能性が出てくるのです。

ADLの判断基準は難しく、単純に自立しているからと言って介護サービスが必要ないという決定をしてしまってはいけません。またADLが自立しているかの判断を行うと同時に、手段的日常動作活動であるIADLについてもチェックしなければなりません。IADLとは買い物や掃除、金銭の管理などの動作のことで、ADLが自立していてもIADLが自立していない場合は生活援助などの会議が必要となります。さらにADLやIADLが自立していると判断されたとしても、介護サービスなしで健康的に充実して暮らすことができるのかなどを見極める必要があります。介護の世界で働く場合ADLについて知っていることはマストだと自分は考えています。なんとなく知っている、なんとなく理解しているという場合は「ADLを正しく知ろう!」このホームページを読んでしっかり理解していただきたいです。